「クソみたいな経験」に対して必要なのは「いかにしてリターンを最大化するような投資をするか」という視点と議論と実践なんだと思った。

表題にも書いたし、「10年泥」で も 書いてるんだけど、こういった「クソみたいな経験」を肯定的に書けるかどうかってのは、「今」に対して肯定的かどうかじゃないかと。これは、

若い頃の苦労が「自分への投資」だなんて経営者が安くこき使うための口実だったとわかった

というのでもわかる。

確かに若い頃の苦労を自分への投資と説明するのは、「安くこき使うための口実」でもあるなと思うけれど、「投資」であることも間違いじゃない。 で も、「投資」に価値があったかどうかってのは、それで何かを得られたかどうか、つまり結果で決まる。本人が「投資」のつもりでも、「溶かす」ことはあるわ けだし。でも、そういった「クソ」みたいな経験であっても、何かを得られて自分のためになっていれば「肥やし」だろうし、何も得てなければ「単なるクソ」 でしかない。

「過去 のクソ」が肯定出来るかどうかで、「今の幸せ」が見え - おごちゃんの雑文

確かに「若い頃の苦労」が報われてれば「経営者が易くこき使うための口実」なんて台詞は出てこない。そして、ある程度のコスト(=苦労, 本人がそう思うかどうかは一端、横におく)を支払わずに、大きなリターンを得ようとするのに無理がある、ってのは自然に納得できる。

で、あるならば。

「クソみたいな経験」を現在進行形あるいは未来形で経験するヒトたちに必要なのは「いかにしてリターンを最大化するような投資をするか」という視点 と議論, そして実践なんだな。

そのためには、受動的に「クソみたいな経験」をするのは得策じゃないコトは分かる。だって与えられる「クソみたいな経験」は常に「安くこき使うため の口実」に過ぎない可能性が高いからね。

だから積極的に:

  • 「クソみたいな経験」を「肥やし」に変えるための工夫を絶えず続ける
  • 良い「肥やし」になりそうな「クソみたいな経験」を目利きして選ぶ
いずれかの戦術を取る必要がある。

「クソみたいな経験」が未だないってヒトは前者, すでに幾つか経験してるのでもうまっぴらだ、ってヒトは後者の戦術がいいと思う。目利きができるのは、やっぱり「クソみたいな経験」を知ってからになるも の。

ケルトの模様鍛接で作られた長剣を見て、金髪碧眼ファンタジーはやっぱりケルトだよな、と嘆息した。 #fantasy #arthor

実在したアーサー王候補の一人が、ブリテン島からローマ軍が撤退したあとも残っていたローマ系の人物、 「アンブロシウス・アウレリアヌス」なのだけれど、 この人物がローマ人の技術を使って作られた長剣を持っていたという記録があるらしい。

それはケルトの長剣を改造したもので、当時としては画期的な剣だったらしい。
ウェールズ語で書かれた「マビノギオン」の中でアーサー王が、ケルトの戦士の装備(長剣+短剣)で登場することを考え合わせると興味深いものはある。

(中略)
製法は「模様鍛接」というらしい。
鋼をよじって重ねたものを、叩きあわすシンプルな手法。

画像
アー サー王とV字溝の剣 「エクスカリバーは模様鍛接で作られた?」  - 現在位置を確認します

ナイフ業界でいうところのダ マスカス製法(異種鋼材を積層鍛造するやり方)に近い感じに見えた。にしても刀身に紋様が綺麗に浮かぶなんてケルト人はお洒落だなぁ。(←そうい うコトじゃありません)

できあがりの写真(多分、ナショナルジオグラフィックによる再現)は:

画像

実にカッコイイ。やっぱ金髪碧眼ファンタジーなら、ケルトだよなぁ。

シーシェパードの創始者 Paul Watsonは言いました。「我々はこれまでも、そしてこれからも[人間]を傷つけることはない」って。じゃ、こないだ酸で傷を負った捕鯨船の乗組員は? #whale

環境保護団体・シーシェパードが「我々は火器の使用を許さない」と題した声明を発表しました。これは、 シーシェパードが日本の捕鯨船に銃撃を行ったという のは誤りであるということで出されたものらしいのですが、その内容は「これまでに火器を使用したことはない」「全歴史の中でいかなる 人も傷つけたことがないというのが我々の誇りだ」というものになっており、まるで先月の第2昭南丸へ攻撃しようとしていたことなどを無視した内容になっています。
「こ れまでに人を傷つけたことがないのが我々の誇りだ」とシーシェパードが声明を発表 - GIBAZINE

シー シェパードというヒトたちは、大変にユカイなことを言うね。一応原文を確認してみると……

“The Sea Shepherd Conservation Society has never used firearms and has no intention of using firearms against illegal whalers,” said Captain Paul Watson, Sea Shepherd president and founder. “We are proud of our record of never causing an injury to any person in our entire history. We may be aggressive, obstructive, and we may damage harpoons, nets, and longlines used by poachers, but we have never, and will never, injure a human being.”
Sea Shepherd Does Not Condone the Use of Firearms - Sea Shepherd

このパラグラフだけ見ると、GIGAZINEで紹介されている通りみたい。

パラグラフの最後の部分、but we have never, and will never, injure a human beingが 特に言いたいところなんだろうね。「我々はこれまでも、そしてこれからも[人間]を傷つけることはない」と。

……ってコトはあれだ。知的で穏やかな海洋哺乳類であるところのクジラを捕獲し、食用に供するような捕鯨船の乗組員は「人間」の仲間に入れてもらえてない わけだな。密猟者の使う「銛や網や延縄」と同じ位置づけにあるんだ、と。(でも、こないだシーシェパードに攻撃された捕鯨船って、そもそも「密猟」じゃな いんだけどさ)

なるほどね。

それって、アフリカからヒトを「商品」として連れていった商人たち, また独裁者の言いなりにホロコーストに加担した人々のロジックとまるきり同じだよね?

「彼らは○○だから、人間ではない」って。

"「豊かさ」ってのは「多様性の担保」"ってフレーズに、頭がスッキリした。

芸術に意味がないとは言わないけど、こういうものを作るのにお金を出す人がいたり、それを見に行く人が いたりするこの国はやっぱり裕福なんだなあと思っ た。
「豊かさ」ってのは「多様性の担保」でもあって食でも文化でも、自分にはまったく不要だけどそれを欲する人がいて、それを生産する人が生活できるというの は豊かな証拠。
東京都現代美術館で 「PostPetNow」を見てきた - smashmedia

引用元の記事の本論とはほとんど関係ないんだけど「豊かさ」ってのは「多様性の担保」ってフレーズにビビっときてしまった。いいね、 このコトバ。

ボクの頭の中で、もやもやしている「豊かさ」のイメージが綺麗に収まる感じ。妙にすっきり、気持ちよくなってしまった。

Evernoteハンドブックは、制作/提供の過程や在り方そのものも面白い本だよね。 #evernote

この文章の中からは3つのエッセンスが見えてきます。

  • 著者が3名で作った本
  • 出版社を通さない「本」作り
  • 成長する本

これらの3つのポイントは、今後に大きな影響を与えていくことでしょう。

「Evernoteハンドブック」とそこから拡がるワクワクする可能性 - R-Style

2010.03.02にリリース予定のEvernoteハンドブックに ついて:

  • Webコラボレーションをフル活用してパッケージング/デリバリまでWebで完結させる「書籍」
  • コミュニティモデルで執筆され成長していく「書籍」

……という二側面から、制作/提供の過程や在り方そのものも面白い本だよね、という紹介。ちなみに蛇足であるけれど:

デザイン以外には、サーバー、ドメインを獲得、pdfファイルの作成。あとはダウンロードの仕組みを作 れば準備はOKです。技術的に「難しすぎる」という ことはないと思います。
ある程度技術に通じていれば、個人でもこのような環境を実現できるということです。

この指摘に関してダウンロードと課金の仕組みに関しては、すでにscribdな どのWebサービス(もちろん課金も可能)があるので、条件に合意さえできれば「仕組みを作る」ことさえ必要なくすぐに始められるんだよね。だから「技 術」に通じてる必要は、ほとんど全くない、とさえ言えるんじゃないかな。

豊川市役所がOpenOffice.orgを全面導入するんだって。パソコン1000台くらいの規模感で、3年間に663万円くらいのコスト削減を見込んでるそうな。 #computing #openoffice.org

 これにより、2009年度から2011年度までの3年間では約663万円の削減を見込む。その後も市 役所内のパソコンを順次 OpenOffice.orgのみに移行する。市役所内のパソコンは約1000台あり、1台あたり4万円とするとトータルでは大きなコスト削減が見込まれ る。また、市役所内のオフィス文書ファイル形式も、OpenOffice.orgの標準である国際標準フォーマットODF(Open Document Format)形式の採用を検討している。
豊川市が OpenOffice.orgを全面導入、コスト削減狙う - ITpro

全体で1,000台くらいのパソコンを使ってる場合に、OpenOffice.orgへ乗り換えると、このくらいの効果が見込まれるよって事例とし て。できれば情報システム全体のコストのうち、約何%に当たるかが知りたいけど、そういう情報はなかなか出てこないか。

市役所での採用事例が少しずつ増えてて、大変に楽しみになってきている。もう少し導入が進んだら、公官庁相手の仕事をしてる会社でも採用が波及して いくんじゃないかな。このまま数年、じわじわと採用が進めばたいそう面白いことになる。

さてOffice SuiteはOpenOffice.orgでよいとして、豊川市の場合、OSは何を使ってるのかな? 従来通りMicrosoft Windows(のどれか)であるとしたら、これもいっそLinuxかOpenSolarisに変えてしまえば、さらにコスト削減はできそうだよね。操作 感はそんなに変わらないし。

もっと進めて、VDI/Thinclientを適用してやればいいよね。Thinclientにするだけでも、ハードウェアの買い替えサイクルを ぐっと長くできる。どうしてもMicrosoft Windowsでなきゃ動かないアプリケーション(Micorosoft Officeとか、その上に構築されたマクロお化けとか!)はVDIとして何台か用意されたWindowsマシンにアクセスして使えばいい。ついでにセ キュリティ面での強化や、在宅勤務/リモート勤務のための情報インフラの整備なんて道も開けてる。

……ってな提案を社内でもやっていきたいんだけどなぁ。なかなか身動き取れなくて、ずっと構想中のまま。そういう意味で、ちゃんと実現にこぎつけた 豊川市役所(の担当者)は、とてもエライと思う。見習わなくっちゃな。

Adolf Hitlerがドイツでした様々なことを「大きな悪」の「物語」として捉えるのは、分り易く忘れられにくいかもしれないけれど実は大きな罠だよね……とボクは思った。

「ヒトラーがドイツでやったことはすべて合法だったことを忘れるな」
(Never forget that everything Hitler did in Germany was legal)

マー ティン・ルーサー・キング・ジュニア(キング牧師)の言葉。

1963年に発表された「Letter from Birmingham Jail」に出てくる一節。

「ヒトラーがドイツで やったことはすべて合法だったことを忘れるな」(マーティン・ルーサー・キング・ジュニア) - Zopeジャンキー日記

確かにそのとおりなんだよね。

Adolf Hitlerという「大きな悪」を設定して、そいつが悪いんだと責任を全て押し付けてしまえば分り易いし、自分たち自身の「あやまち」(あるいは その可能性)から目を逸らすことができる。「大きな悪」の「物語」として、継承することで「わたしたちはあのひげきをわすれません」と言い続けることもで きる。

でも、それでは何も変わらないんだよね。問題の「本質」を見失ってしまう。分り易い「物語」は、その分り易い物語はそれ自体が罠だと思った方がい い。

大切なのは、その「大きな悪」がいかにして誕生し、実行されたか。

例えばそれは法の不整備であったかもしれない, あるいは熱狂した人々の愚かな選択の積み重ねであったかもしれない。問題の「本質」から目をそらせば、色々と楽はできるけど、いつか同じことを繰り返すよ ね。

……で、これって「大きな悪」に限った話ではなくて、日常的に繰り返し遭遇する「小さな悪」(問題)にも言えることだよね。ついつい「誰それが悪 い」で満足してしまいがちなんだけど。

人間って緊張してしまう場面では判断が上ずって引っ掛けられ易いのよね。対応能力が引っ掛けようもないけれど、なまじ覚えがあったりすると見事に引っ掛けられてしまう。 #security

 以外に簡単な手口は「英語での電話」だ。企業に英語で電話をかけて、役職者や管理者等の名前と電話番 号などを聞き出す。不思議なことに、日本語で同じこ とを聞くと「失礼ですが、どのようなご用件ですか?」と正しく対応できる人であっても、普段慣れない英語での対応に慌ててしまい、ポロリと不適切な情報を 漏らしてしまうようだ。

仕 事でメールやウェブを使うとき覚えておきたい4項目--TPOに合うツール選びで「デキる人」になる - ZDNet Japan

セキュリティリスクの一つ、「ソーシャルハッキング」の手口として紹介された事例。「あぁ、なるほどね。でも、ウチは関係ないよね」と思ったヒトほ ど、これは要注意である。

なんで断言するかというと、恥ずかしながらボクも遭遇して、しかもしてやられたから。その時の様子は「名簿屋にしてやら れたというお話。あるいは英語でまくしたてられても冷静に応対しようというお話。 #scurity - blog.桜井@猫丸屋」に書いてある ので、ご笑覧いただきたい。

特に海外から電話があるのはアタリマエになっている。(といって、アタリマエに英語を喋れるわけでもないのは七不思議の類)に当ては まるような職場で、TOEICのスコアが600点台程度なのに英語の応対が自然と自分のトコロに回ってくるようなヒトは要注意である。

要するに。人間って、妙に緊張してしまう場面(そうと気付かずって場合には特に)では、判断が上ずってしまいがちなんだよ、というお話。判断が上ず ろうがなにしようが、対応する能力が全くなければ引っ掛けようにないのだけど、なまじ少しばかり覚えがあったりすると見事に引っ掛けられてしまう。

お互い気を付けましょうね、というところで、どっとはらい。

生成力ってコトバは覚えておこう。ところでこれを「ムスビのチカラ」とか言うと術語として演出過剰かしら?

生成力(generativity)とは、ジョナサン・ジットレインが「インターネットが死ぬ日 (ハヤカワ新書juice)」 のメインテーマとした造語で、みんながワイワイやってるうちになんか凄いものができてしまう様子を差す言葉です。creativity が一人の創造力を指すのに対して、generativity はたくさんのアイディアが連鎖していくイメージでしょうか。
ウサギとカメと生成力 - アンカテ

生成力(generativitity)ってコトバは覚えておこう。

ボクなりに言うなら「みんなが、なんだか色々好き勝手やってくいるうちに、一つのアイディア/形としてまとまっていく」ようなモデルの「産み」のチ カラを指していうコトバだよね。ビジュアル的にイメージするなら「内向きの螺旋」。

ふっと思いつき。これを「ムスビのチカラ」とか言うと術語として演出過剰かしら?

追記.

  1. コンピュータは人間を管理、統制、監視するもの(個人を分断化してバラバラにして無力化していくもの)
  2. コンピュータは個人をエンパワーするもの(個人をつなげてネットワークによって個人の力を拡大していくもの)

前者に寄ると「パ ラノイア」な未来が待っている。

後者に寄れば……と言おうとして、上手いことSci-Fiのタイトルが出てこなかった。そういうテーマの作品があまりない(ドラマも作りづらいし な)せいか、それともボクが不勉強なせいなのか。 明るいサイバーパンク、みたいなイメージになるのかなぁ。それはそれで楽しそうだけど、大看板としての 「名作」には弱いのかしら。

誰か良いタイトルをご存知ないだろうか?

バーチャルのリアル化は起こるだろう。でも、世界は二つのセカイに分かれるだろうな。そんな予感が強くする。

孫さんのように社長が twitter で直接顧客と対話したり、ブリンやページのように社長がソフトウエアのアーキテクチャやコードの中身について担当者より詳しかったり、ジョブズのように、 社長が個別の製品の細部に徹底的にこだわる。そういう「社長兼担当者」が増えている。twitterも evernote もネット系のベンチャーはみんな「社長兼担当者」だ。

社長でない専任の担当者が隣接する業務にいたとして、彼は、「社長兼担当者」が社長であるからその人の言うことを聞くわけではなくて、「社長兼 担当者」が担当者として職務の特定の分野に深く精通しているので尊敬する。

「社長兼担当者」は、専任の担当者とは担当者として話をして、エリック・シュミットのような専任の社長とは経営者として話をする。そして、そ の両方を指揮する。

リアルの加速化からバーチャルのリア ル化へ - アンカテ

面白い論考。

最初、ここで言われている「社長兼担当者」は「ギークでスーツ」くらいの意味に取りかけたけど、概念としてはもっと広いよね。

この文脈での「担当者」ってのはある分野での「専門家」で社内での「オーソリティ」のコトだ、と思えば読み間違えないと思う。Appleにおける Steve Jobsなら「UXデザイン」, Sergey BrinやLarry Pageなら「ソフトウェアアーキテクト」の、それぞれ専門家でオーソリティなんだ、と。でありながら「経営」の専門家と話をするときは「経営者」の顔で 話をし、そして経営者の文脈で対話が成立する。そういう存在なんだ、と。

けど、こういう「社長兼担当者」による成功例の多くはまだ所帯の小さいベンチャー企業であってこそで、ここに取り上げられている大企業はかなり特殊 な事例なんじゃないかという疑念はどうしても拭えない。

おそらく:

ネットはこれまで「リアル」を加速するものだったけど、これから同じその技術が「リアル」を解体してい く。「社長兼担当者」の出現はその先駆けだ。今「リアル」と呼ばれているものが、昔の人には「バーチャル」としか思えないものであることを、これからは強 く意識しておくべきだと思う。

こういう事例が、世の中の「会社組織」を塗り替えてしまう日は永遠にこなくて、くっきりと塗り分けられてしまうだけなんじゃないかな。

もしかしたら世界をドライブするのは新興勢力である「社長兼担当者」, あるいは「バーチャル」(と今よばれているもの)のセカイに属する勢力であ るかもしれないけれど。でも、そうでない「リアル」(と今呼ばれているもの)に属する勢力は永遠になくなりはしない, それどころか「バーチャル」と対抗し続けていて……

それが悲劇なのか喜劇なのかはよく分からない。もしかしたら、ボクたちの時間が昼と夜に分かれているのと同じくらいアタリマエの感覚になるのかもし れない。

ただ一つだけ言えるのは、世界は二つのセカイに分かれるだろうな。そんな予感が強くする。